2012年11月02日

しげ脳vol.189「ことばの力〜沖縄観光はライフスタイルの提案〜」

世の中にあふれる広告のキャッチコピー。
時に人や時代を大きく動かすほど影響力のある言葉です。

常々、使う言葉を大事にしている安里会長。
沖縄観光を売るにあたって大事なのも
「キャッチコピー」だというお話をうかがいました。


しげ脳vol.189
「ことばの力〜沖縄観光はライフスタイルの提案〜」





この頃、キャッチコピーとか商品名とか
ものすごく大事だなぁとつくづく感じたことがあってね。
去年からかな、春夏秋冬の沖縄を売ってく一環として
冬場はアクティブシニアの層を
ターゲットにした商品化に取り組んでたんですね。
それで「大人の二人旅」っていう商品を打ち出していくにあたって
東京の博報堂にある「新しい大人文化研究所」の
所長さんの話を聞いたんですが、なるほどと思ったのが
市場にシニアの方々って呼びかけるでしょ、そうすると
50代の人達は「いや、僕らシニアじゃないし」って思うし、
60代も「70代からシニアでしょう」って思うらしい(笑)

つまりシニアの定義って
ものすごく難しくて、
本人たちはいつまでも
若くありたいという願望があるので
シニア扱いされても
ピンとこないらしいのね。


売る側はシニアのみなさまよろしく、って言ってるけど
ターゲット自体は「え?私のこと?」って感じで
なかなかそこにはヒットしないという話が興味深かったですね。

編集)おもしろい!そもそもの定義の話ですね。

そもそもなんだよな。
それにシニアが何歳から、
っていう定義があったとしても
本人の自覚がなければ
呼びかけはスルーされちゃうんだよ。
50代、60代の方に取ったアンケートでは
「成熟してますね」とか「経験豊富ですね」って言われると
嬉しいっていう声はそんなに高くないんだって。
それよりも「若々しいですね」とか「お洒落ですね」とか
そんな風に言われると
嬉しいという声の方が圧倒的に多いんだって。
例えば「女子会」ってあるけど、
女子って女の子って書くわけでしょ。
でも30代40代でも女子会っていって集まってる。
熟女会ってあまり聞かないよね。

編集)私も三十路ですがまだ女子会やっております(笑)

年は重ねてもいつまでもこうありたいっていう
ワクワクドキドキするようなメッセージで
相手を刺激していかないと共感って
なかなか得られないんだろうなと感じましたね。
女子って、字だけ見ると未成年のこと指しそうじゃん。
でもいくつになっても女子会したいんだよね。
おばさん、って言って振り向く人と
お姉さん、って言って振り向く人の違いはあるだろうし。

編集)沖縄だといくつになっても「ねーねー」ですけどね(笑)

そうそう(笑)
うちの甥っ子姪っ子たちも僕の嫁のこと
「ねえちゃん」って呼ぶんだよ。
おばちゃんって呼ぶ人はいないわけです。
たぶんお子様ネットワークの
コンセンサスが取れてるんでしょうね(笑)

だけど僕のことつかまえて
おじちゃんって言うんだよ(笑)


編集)優秀な子どもたちですね〜実権を誰が握ってるか知っている(笑)

女性っていうとじゃあ何歳までなのか、
何て言えば振り向いてもらえるのか。
どっからがおばさんか、シニアかっていうのも
本人の自覚によると思うんです。
最近はそういうことを気にするようにしてます。

編集)そう考えると狙いたい層をどう呼ぶか、重要ですね。

もう一つ聞いた話で、住宅メーカーが
老後に向けてバリアフリー型の住宅を作りましょう
っていうキャッチコピーで
物件を販売したら食いつきなかったらしいんだよ。
だけど「これからは平屋の家」ってメッセージにすると反応があったんだって。
だからその商品を市場に投げていくメッセージって
ものすごい大事だなと思いましたね。
朝子もコピーライターだからそういう仕事してるわけでしょう。
言葉の持つ力とか、キャッチコピーひとつで
売れてない物も売ることができるってすごいよな。
だから僕らもアクティブシニア向けの商品、ではなくて
大人向けの商品としたんです。

編集)「二人旅」っていうフレーズもいいですね。

これって、夫婦なのか友人同士なのか
いろんな捉え方ができますから、
見る人にゆだねていいと思うんです。
僕らが立ててる仮説としては、子育てが落ち着いた夫婦に
もう一回二人の人生を楽しんでほしい、
というメッセージがあるんです。
ただ僕らの仮説はこうですが、
あくまでテーマは「大人の二人旅」。
夫婦旅行とは言わないんです。

観光っていうのは
トレンドを作っていくものですから
ライフスタイルの提案なんですよ。


例えばスイート10ダイヤモンドっていう言葉が昔はやりましたが、
10年目の記念日に10カラットのダイヤを送ろうっていうのは
別にそういう法律があるわけでもないし、
子孫代々伝わってきた教えでもなくて。
あくまで宝石屋さんが作ったんですよね。

編集)そういえばそうですね!

朝マックっていう言葉もさ、
朝はマックに行かなきゃいけないみたいな気になる。
コンビニ寄ればすむ話なのにね。
あと、デートっていう言葉があるけど、
それは山本リンダが歌詞に使ってからブレイクした言葉らしい。
デートしようって言うだけで
どこに遊びに行ってドライブしてご飯食べて…
っていうデートコースを考えるわけでしょ。
それまでは日本にそういう言葉がなかったから、
デートっていう言葉が出てきて新しい市場が作れたわけです。
お洒落な外食屋さんとかさ。
そういうことを考えていくと
誰に対してどんなライフスタイルを提案していくか、
っていうのが相手に響くように考えないといけない。
言葉の持つ力がきっかけとしてものすごい大事なんだなと感じてます。
僕もがんばって研究しますので、あなたもがんばってください(笑)


[聞き手:コピーライター 幸喜朝子]






posted by 安里繁信 at 09:15| Comment(0) | TrackBack(0) | しげ脳 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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