2012年03月17日

しげ脳vol.155「逆境の中の桜〜震災から1年目に思う〜」

3月11日で1年をむかえた東北大震災。

震災後も東北に足を運び
地元の仲間と交流していた安里会長。
1年目に思うことをうかがいました。


sige155.jpg
岩手での講演会にて想いを伝える



しげ脳vol.155
「逆境の中の桜〜震災から1年目に思う〜」



先月、講演で岩手に行ってきました。
大船と陸前高田を中心とした
沿岸部の仲間ともいろいろ話してきてさ。
今の復興に対する取り組みとか
彼らがどんなモチベーションで生きてるかを聞いて
久しぶりに再会できてよかったなと。
でもね…ハワイから帰ってきて翌日だったんで
体調崩すかと思いました。

編集)うわ〜!

この気温差たるやすごかったね。

編集)気温差もそうですが、状況の差もすごいですね。やっぱり雪も多かったですか?

うん、関東から新幹線でトンネル抜けたら
もう真っ白なんだよ。
「好きよあなた〜」って吉幾三の曲が頭に流れてな。

…吉幾三知ってるか?

編集)はい、名前だけは…歌はあまり知りません。

勉強不足!
昭和のスーパースターだから覚えとくように(笑)
今回は講演で震災から1年ってことで
思うところを話してきたんです。
そしてJC時代の仲間たちから
復興支援の取り組みで今こんなことしてます、
っていう報告を聞いて頼もしく思った半面、
彼らが悩んでることは地元の方々に
「やってもらって当たり前」みたいな感覚が長く続くと
自分達で立つ意思を失うんじゃないかってこと。
それを自問自答してるんだよ。

じゃあ本当の意味での
復興ってなに?って考えた時に
自分らで立つって意思を持って
自分たちで事を
起こすことなんですよ。


今の段階では、国が何してくれるの、
自治体が何してくれるの、ってことばかりが
先に出てしまってる面もあるそうなんです。
だから自分で立たなきゃいけんってことを
それぞれが自分自身に
言い聞かせるように話してましたよ。
それに沿岸部と内陸部での今の生活状況の違い、
同じ県の中でもあっちは仮設住宅で生活してて、
こっち側は震災前とそんなに変わらない生活してる。
それに対して彼らも焦りみたいのがあったりして。



あれから一年。
前にも少し話したかなぁ。
東北の青年会議所の会長さん、
東北全体をみてる高宮っていう方がいるんだけど
これまでずっと仲良くしてきたわけよ。
その方は震災以降ね、自分の会社も
福島だから大変な状態なのに
全部投げ打って各地をまわって励ましたり
東京に行って全国の仲間に東北に対する
支援を呼びかけたりしてて
それを立派だなって遠くから見てた。
そんな中ね、昨年6月か7月ごろ
ちょっと励ましてほしいから、と呼ばれたんだよ。
その時に、今思うと
厳しい事言っちゃったなぁと思うんだけど…。
その席でまだ家族が避難所生活してるとか
従業員が路頭に迷ってるとか
身内にまだ行方不明者がいるとか
まだ亡くなった親の供養ができてないとか
そういう状態だけど自分のことは投げ打って
がんばってる、という話を聞いててね
なんだろう…違和感を感じて。
それで当時彼に言ったのが、
大変なのはわかる、でも
そろそろ目覚ましたらどうだ、と。

要するに自分のこと
できない人間が
他人のことをやるな、
って言ったんだよ。


自分の親の供養もできないで役職に縛られてて
そう語られる話は聞きたくないと。
ご家族が路頭に迷ってる、
社員も給料もらえてない。
その状況いつまで続くの、と。
四十九日までは地域のために全力でやるのはいい。
でもそろそろ現実を取り戻すために働きかけていくのが
おまえの仕事じゃないかってことを言ったのね。
みんな黙ってましたが、
僕は本当にそう思って言ったんですよ。
自分が自分の足で立ってて
自分の従業員にちゃんと飯食わせてて
そんな人が余力を持って人のためにやろうってのが
本当の意味でのボランティアだと思うし。

自分が弱いのに
優しくなろうったって
継続できないんですよ。


「優しくあるために強くなる」
って信条を僕が持ってるのは
自分が強くなかったら相手に優しくできないし
弱いものの優しさは慰めとか同情とか
傷のなめ合いになっちゃって
いつまでも継続できないから。
手を差し伸べることは大事、
だけどこういう時期だからこそ
手を差し伸べる勇気よりも
自分で立つっていう現実を
選択してほしいって言ったんですよ。
今回の講演でその時の話をみんなにしてさ。
自分で立たないと本当の復興はないと。
豊かな未来を自分たちで描いてさ
いっこいっこパズルのピースを並べ替えていくことを
やってほしいとお伝えして帰ってきました。


…でも来月も行くんだよ、岩手に(笑)
また一ヶ月後に彼らに再会できるのは嬉しいね。
僕はやれることを最大限やってきたつもりだし
これからもやっていきたいです。

編集)国の復興支援も遅いって言われてますし、自分達でできることをとにかく進めないとですね。

国は国としての役割を果たす、
地域は地域としての役割を果たす、
地域の大人が
大人としての役割を果たす。


この3つが相まって復興って実現できると思うから
そこに向かっていってほしい。そう願いますね。
僕、岩手という地域が好きでさ。
「壬生義士伝」って物語が好きで、舞台が岩手なんですね。
そこで生まれ育った吉村貫一郎という
侍の生涯が描かれてるんですが
彼が誇らしげに岩手の自然を語り
人柄を語るシーンがあるんですけど
それが岩手の素晴らしいところだと憧れてるんです。
あと、岩手には岩を割って咲く桜があるんだよ。
石割桜っていう。
石に根を下ろして石を割って咲くんだな。
だから岩手の方々にどんな逆境の中でも
石割桜のごとく大地に根を伸ばしてほしいと思うし
そんな岩手だと信じたい。
僕も石割桜に憧れてね、今の自分があるし
そうありたいと思いますね。
もう一つ、岩手山の麓には一本桜ってのもあるんだよ。
山の麓で誰が見るわけでもない。
でも寒さに耐えて雪の中でも凛と立ってる。
あれこそが岩手の力だと思うんだよね。

だから僕は娘の名前を
「心に桜」と書いて
「こころ」って名前にしたんだよ。


だからね…がんばってほしい。
東北の仲間たちならやってくれるんじゃないかな。
僕も負けたくないし。
それぞれの故郷をちゃんと
盛り上げていこうよってことが
僕が今伝えたいことだね。



[聞き手:(株)宣伝 幸喜朝子]

posted by 安里繁信 at 08:59| Comment(0) | TrackBack(0) | しげ脳 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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