しげ脳vol.73「チャースガウチナー〜副知事との勉強会〜」
代表ご愛用のムーミンツボ押し「チャースガウチナー」これ、標準語では「どうする沖縄」という意味なんです。
月に1回、早朝7時ぐらいから
上原副知事を招いて勉強会をやってるんですよ。
この上原良幸副知事という方は大田県政の頃から
ずっと企画畑を中心に活躍してらっしゃる。
本当にね、奇抜で大胆で行動力のある面白い方で。
ANAの国際物流ハブ構想を沖縄に引っ張ってきたのもこの方だし。
未来を考えて今やるべきことは
こうじゃないか、ってことを
今までの概念を壊してでも
作っていこうという方。ここ近年の県政の中でも突出したネゴシエーターであり
戦略家であり実務者でいらっしゃる。
その方にだいぶ可愛がってもらって
今沖縄県が抱える課題がなにか、ってことを
これまでは一個人として学びを受けてきたんですよ。
それで今年、上原さんが副知事に就任したものですから
もっと幅広く勉強会をしようということになりまして。
沖縄の中で今後指導者として
成長していくであろうという方に
お声かけさせて頂いて月1回開催しています。
そのテーマが「チャースガウチナー」。
どうするよ沖縄!?ってことを
朝飯食いながら議論させてもらってるんですね。
ここで僕が仕掛けていきたいなと思ってるのは
まず僕らの世代で
沖縄についてのコンセンサス(意見の一致)を
形成していきたいと思ってるんですよ。沖縄についてのコンセンサスって何かっていうと
結局はね、これからの沖縄の在り方を考えていくにあたって
どこかの政党に寄りかかって生きていくことだけではなくて
今までのように中央にもたれていく関係でもない
肉厚な地域を作っていきたいと思ってるわけ。
だから勉強会には民主党員も自民党員もいるし
国会議員も県議会議員も市議会議員もいるし
はたまた政治に関係ない観光関係企業の社長さんもいれば
弁護士から税理士から、マスコミ、メディアもいるし。
角界各層の30代40代で社会をリードしてって
もらえるような方に参加して頂いてます。
そこで大いに議論して
お互いのコンセンサスはこれだよね、
という流れを作りたいと思ってるんです。
今まではそういうコンセンサスはなかった。
例えばイデオロギーにとらわれたり、
それぞれの政党色を全面に出してきたり。
そこにじゃあ有権者の利益がどれだけあるかとか
未来がどこまで担保されてるかとか
そういう意識はなかったんだよな。
沖縄っていう一つのコップのなかで
利害も含めていろんな綱引きがあったのさ。
コップの中の嵐がずっとこれまで続いてきたけど
しかし2010年を迎えて沖縄復帰からずっと続いてきた
振興計画がいったん終焉を迎えるんです。
そこで沖縄だけの
保護政策がとっぱらわれて
開国を余儀なくされていくにあたって
僕らは共通の価値観を深めて
一枚岩でいかなければいけないんじゃないかと。編集)それは本土の方々に太刀打ちできないからですか?太刀打ちできないし、なんか…しょうもないじゃん。
今までの延長線上で
絵が描けないのはみんな知ってるんですよ。
今は国も900兆円超の借金があって、
これを返すメドは具体的に示されてない。
じゃあ今後、経済の成長が見込める政策が
打たれてるかっていうと打たれてない。
このまま僕ら一国民としてどうしていくのか、
あるいは沖縄県民としてどうしていくのか、
そこがずっとクエスチョンのままだし
この議論そのものが不毛になるぐらい
世間的にこのテーマってものすごく
当たり前のものになっちゃってるんだよね。
そんな状況で国に頼るのも限界があるから
我々が主体性を持って
地域づくりを考えていかなきゃいけない。
そこで今持ち合わせていなければいけない価値観ってなにか、
或いはこれまでの沖縄の
戦後の歴史を総括していくにあたって
どのようなスタンスでいるべきかっていうところを
反省も課題も含めてお互いの共通の認識、理解として
スタートしていかないと未来が描けないんだよな。
編集)共通理解を持ったうえで、それぞれの分野で活かしていくんですか?そう。コンセンサスを各論に落としたときにそれぞれが
自分の分野で活躍してもらえればいいと思うんですね。
共通のプラットフォームが出来てない中で
お互いああでもない、こうでもないって
評論し合っててもしょうがないし
どこに向かって
進んでいくかっていう
大枠の方向性が見えててはじめて
それぞれが努力したものが
一つになっていくと思うんだよ。編集)そうやって一枚岩にならないといけないぐらい、問題は深いと。深いし、先送りできない。
僕はこのタイミングだと思ってますね。
特に11月には知事選挙があるわけでしょ。
マニフェストとかアジェンダとか
各政党の表現の仕方はいろいろありますけど、
これからは今までのお願い型の選挙から
「約束」に基づいた政策課題で判断される選挙に
変わっていくと思うんだよな。
これまではあの人が
お願いしてるから投票してください、とか
どっかの支持母体が応援してるから
協力しようということが多かったけど
そんな生ぬるいこと言ってる余裕はないと思うんですよね。
支持団体との約束とか
お願いの選挙から
有権者との約束の選挙に
変わっていく。。わけですよ。ということは、政治家が責任を取るだけではなくて
それを選択した国民の我々が
責任を取らなければいけない時代が来てるんですよ。
今までは例えば去年の秋におこった
政権交代という歴史的な出来事もあったけど
民主党が政権交代を起こしたんじゃなくて
有権者が政権交代を起こしたんだよね。
先の参議院選挙も別に自民党が勝った、民主党が負けたとか
或いはみんなの党が大きく
得票数を伸ばしたとかいう話じゃなくて
有権者がそのねじれを作ったんですよ。
それをどこまで追求してもやっぱり
原因ってのは我々有権者にある、って自覚を
僕らが持たなきゃいけない時代が来てる。
だから一部の指導者にすべてを託してた時代から
僕らも地域で商いをさせて頂いている
商売人として、経営者として、
本質から目を背けることなく
故郷づくりに寄与していきたいなって思いがあるんだよな。
コンセンサスを形成してくには
どれだけお互いの信頼関係を
築くことができるかってところが大事だろうね。
腹わって本音を話して、
メディアから参加してくださってる方々にも
僕たちはこう思ってるんだという本音をお伝えする。
そのプロセスから共有してくことが大事かな。
そんな地道な作業を今やってます。
いつか成果が出るかどうかは信じるしかないけど、
その責任も僕らにあるんだという認識を持ちたいよね。
これまでは政治と経済ってのは切り離してきたんですけど
マーケットの今後の発展を考えてくにあたって
この沖縄っていうマーケットが拡大することで
我々の売上げにも利益にもつながるわけですよ。
そのマーケットに存在してる国民、
僕らからすると顧客の生活が安定しない限り
商売が安定することはないんだよね。
だから政治は政治家だけにまかせときゃいい、とか
経営者はそろばん弾いてりゃいい、っていうんじゃなくて
やはり自己責任ってのを強く認識した上で
地域づくりを考えていかなきゃいけない時代にきてるなーと。
「今頃目覚めたのか」ってお叱りを受けるかもしれないけど
そういうものを僕らは大事にしていきたいと思ってね。
だから朝子(編集員)達にもね、
メディアから伝わってきた情報だけを鵜呑みにすることなく
私ならこうする、ってのを主体者として
考えていくきっかけをぜひ広げて頂きたいし、
そんな意識で社会と向き合ってもらいたいなと思うんだよね。
少し前に沖縄でも事業仕分けしてたじゃない。
あれもね、考え方は正しい。流行だし。
ただひとつ欠落してるのは、
理念がない。経済合理性だけで片付けられるような
支援だけで済ますなら行政はいらないって。
こういう沖縄をつくっていく、だからこれは
すぐ効果が現れるもんじゃありませんが
続けていかなきゃいけない、っていう
ポリシーを持った事業って沢山あるんですよ。
説明する側の皆さんは、ポリシーある事業なら
自信を持って堂々と必要性を説けばいい。
それをすべて費用対効果だけで測って
ジャッジしていくってのはね
僕は末期まできてる現象かなと思うんだよ。
本当は利益が出てるものは
民間企業がやればいいじゃん。
うまくいかないものを行政がやる。
それが国の再分配の本質だと思うんだよな。
だけどそうじゃなくて、
違うところに今行っちゃってる気がして。
理念と実践と、このバランスが
崩れてしまってるなーという気がする。
最初に始めた頃はたぶん理念があったはずなんだよ。
でも走りながら10年も20年も歳月を重ねていくと
いつの間にか実践が目的になっちゃうんです。
大学院の授業で北川先生から教えて頂いた言葉で
なるほど、と思ったのがね
「理念なき実践は暴挙である。
実践なき理念は空虚である」今の政治に当てはまることなのかなと僕は思う。
だから僕らは単に削ったりなくしたり
今の時代の物差しに当てはめて物事を捉えがちなんだけど
もっともっと違う本質を考えて
この沖縄をどうしていく、
「チャースガウチナー」ってのを
本気で考えていかなければいけない時代が来たんじゃないかな。
そして行動に移していかんとね。
コミットする覚悟がなければ、コメントする資格はない。
現実逃避をせずに世の中そのものを受け入れていく
度量を身につけたいと思いました。
[聞き手/(株)宣伝 幸喜朝子]
posted by しげ脳編集部 at 13:41|
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